トラックが冠水・水没してしまったら?対処や対策など

日本では、豪雨や台風などの影響により多くのトラックや乗用車が冠水被害を受けています。また、日本は地震大国でもあり、地震による津波でも多くのトラックが冠水被害を受けています。今回はもしもトラックが冠水の被害に遭ってしまった場合の影響、対処について説明していきます。

冠水・水没によるトラックへの影響とは

トラックの車輪

冠水時に走行、床上まで水に浸かってしまったトラックは、マフラーが水によってふさがれてしまいエンジンが停止してしまい走行不能に陥ります。室内はもちろん、エンジン内にも水が入り込み、電気系統やコンピュータなどさまざまな故障が発生してしまいます。

トラックの運転中に冠水被害に遭ったらどうすればいいのか

トラックが冠水した場合は、すぐにエンジンを停止する必要があります。エンジンがかかっているとエンジンは外気を吸い込み、電気系統は稼働・通電しています。マフラーや車内に浸水していない状態の場合、可能であれば冠水していないところまで移動し、以下の作業を行いましょう。

  • キースイッチをOFFにする
  • 感電に注意しながら、バッテリー端子のマイナス(―)側を取り外す
  • 詳細な点検方法については、最寄りの販売会社・ロードサービスに確認

エンジンをかけない

冠水後は絶対にエンジンをかけないようにしましょう。


電気系がショートしていて、火災の恐れがあります。また、エンジン内に水が浸入した状態でエンジンをかけると、シリンダー内に入り込んで残った水を無理やり圧縮し、内部が高圧になり、最悪の場合ピストンが変形してコンロッドなどのエンジン内部の部品が変形してしまいます。これを「ウォーターハンマー現象」といい、エンジンに致命的なダメージを与えます。


絶対にエンジンをかけないようにしましょう。

ウォーターハンマー現象のイメージ

冠水・水没車輌の修理費用相場は?

冠水・浸水・水没被害を受けたトラックを修理するには、必ずエンジンのオーバーホールを行うかリビルトエンジンなどに載せ換える必要があり、車内やボディ、電気系統なども修理や交換が必要となってきます。エンジンだけでいうと、オーバーホール費用は小型トラックの場合で約50万円程度、エンジンを載せ換えた場合は約100万円程度が必要になるので、中型や大型になってくるとそれ以上の費用がかかる可能性があります。


修理完了後もトラブルがないとはいえず、その後のコストを考慮すると新たに車輌を買い替えたほうが確実に効率的といえるでしょう。

壊れたピストン、コンロッド

冠水被害を受けたトラックを高く売る方法とは

そもそも冠水・浸水被害を受けたトラックを買取してくれるのかという点が気になるところですが、これは買取業者によって違いがあります。


たとえ買取可能な業者であっても、スクラップとみなし数万円の査定額を提示してくる業者と、買取後の販路を多く持ち、整備技術も持った高い査定額を提示してくる優良業者とに分かれます。

依頼する買取業者の違いで数十万円もの差が付くケースも珍しくなく、優良な業者に買取査定を依頼することが「冠水被害を受けたトラックを高く売る方法」といえるでしょう。

まとめ

今回はトラックが冠水の被害に遭ってしまった場合の影響、対処について解説しました。


冠水や浸水被害を受けたトラックを使用し続けるのはけしておすすめはできません。しかしそのまま長期間放置していても車体の劣化や錆などが進行し、そのトラック自体の価値を大幅に下げてしまいます。冠水・浸水で動かないトラックを放置するよりは、トラック買取専門業者に買い取ってもらって、新車または中古トラックに乗り換えるのが良いでしょう。

当サイトでおすすめ買取専門業者をまとめています。 トラック売却や買い替えの参考になると幸いです。