8ナンバーのトラックは維持費が安い？8ナンバーのメリットを解説！

運送業を営んでいると、少しでもトラックの維持費を節約したいと思いますよね。そんな中、「8ナンバートラックは維持費が安い」と聞くこともあると思います。
今回は8ナンバーにすることのメリットと注意点について解説していきたいと思います。

そもそも8ナンバーとは

ナンバープレートで地域名の右側に書かれている数字は、自動車の「サイズ」「用途」を表しています。例えば「1」から始まる数字は普通貨物車、「3」「5」は普通自動車、「4」「6」は小型貨物車や軽貨物車といった具合です。

同様に「8」から始まるものが、通称「8ナンバー」と呼ばれている車です。8ナンバー車は「特種用途自動車」に分類され、「緊急車両」「法令特定事業で使用する自動車」「その他の特種な目的で使用する自動車」の3つがあり、全部で78種類の車体形状があります。

8ナンバーの車両の例

8ナンバーの車両の代表的な車輌として、下記が挙げられます。

緊急車両

• 警察車両
• 消防車
• 救急車
• 緊急警備車
• 臓器移植用緊急輸送車 など

法令特定事業車輌

• 教習車
• 霊柩車
• 給水車
• 採血車 など

特殊作業車輌

• クレーン車
• ポンプ車
• レッカー車
• 高所作業車 など

8ナンバーのメリット

1990年代後半頃までは8ナンバー車には税金面のメリットがありました。

8ナンバー車は特殊な用途で使用される車のために優遇措置が取られていたことが関係しています。しかし、税金を安くするための不正取得が横行し、8ナンバー自体、簡単に取得できないようになっています。

現在でも自動車税や車両税ではたしかに多少安くなっていますが、8ナンバー取得にかかる手間の割には得られる恩恵は薄いものとなっています。

8ナンバーの注意点

8ナンバーの要件と手続きに必要な書類

8ナンバーを取得するためには以下の条件を満た必要があります。

• 特殊設備の面積が運転席を除く合計床面積の2分の1を超えること
• 特殊設備が運転席以外にあり、その面積が1㎡以上（軽自動車は0.6㎡以上）あること
• 積載スペースと乗車スペースの間に適当な隔壁又は保護仕切があること
  （最大積載量500kg以下の場合は、座席の背当てでOK）

要件を満たした上で下記の必要な書類を用意し、「構造等変更検査」を受ける必要があります。

• 車検証
• 自動車検査表
• 点検整備記録簿
• 自賠責保険証書
• 認印（手続き代行の場合は委任状）
• 申請書（2号様式）
• 手数料納付書 ※審査料として1,700円、車検証交付料として400円の合計2,100円
• 自動車重量税納付書
• 自動車税納税証明書

8ナンバーの申請タイミングについて

8ナンバーを申請する際の「構造変更」の手続きは、通常の車検時に行われる検査に加えて「変更箇所」の検査が行われるものです。

構造変更の検査だけ単独で受けるよりも車検と同時に手続きをする方が、二度手間を防げるということになります。もし8ナンバーを申請するのであれば車検のタイミングで行うことをおすすめします。

まとめ

今回は8ナンバー化についてのメリット・注意点について解説しました。以前であれば8ナンバー車には、維持費を抑えられるというメリットがありました。
しかし現在では要件なども厳しくなっており、わざわざ8ナンバーを取得してもメリットはほとんどありません。

一方、キャンピングカーの場合は、8ナンバー取得しておけば車検のたびにいちいち装備を外す必要がなくなるので、メリットがあると言えます。

 維持費の節約目的での8ナンバー化は、メリットや手間などを考えて慎重に判断したほうが良さそうですね。