キャブオーバーとは？特徴やメリットをわかりやすく解説！

キャブオーバーとは、運転室(キャビン)がエンジンの上に位置するトラックの形態を指します。一方、エンジンルームが運転席よりも前にあるタイプはボンネット型と呼ばれます。

日本製のほとんどのトラックがキャブオーバーの構造を採用しているのは、積載量を最大化するためです。トラックのサイズによって車体の大きさに制限があり、車体長が決まっている中で、キャブオーバータイプの方が荷室を広く確保できるからです。

キャブオーバーのメリット

荷室を広く確保できる

キャブオーバータイプのトラックは、ボンネットタイプのトラックとより荷室を広く確保できるため、多くの荷物を運搬することが可能です。

視界が良い

ボンネットがない分、運転席の前方視界が広がり、狭い道でもスムーズな回転半径を持つことが容易です。

さらに、大きなエンジンの上に運転席が配置される2階建てのような構造により、ドライバーは道路や周囲を全面的に見下ろすことができます。死角になりやすい部分も見えやすい構造となっています。

キャブオーバーのデメリット

前方からの衝撃が伝わりやすい

万が一の事故の場合、キャブオーバータイプのトラックはボンネット部分がないため、ドライバーは衝突時の衝撃をより直接的に受ける可能性があります。

しかし、近年のキャブオーバートラックは衝突時にエネルギーを吸収するクラッシャブルゾーンの導入や、強化されたシャシー構造、安全性を高めるための運転支援システム（例：衝突回避システム、レーンディパーチャーアラート）など, 安全性を考慮した設計と先進機能の搭載により、以前よりも高い安全性を実現しています。

空気抵抗が大きい

ボンネット型のトラックは、その流線型の形状から空気抵抗そこまで大きくありませんが、キャブオーバータイプのトラックは面が空気に直面する形状となるため、空気抵抗が大きくなります。

高速道路での走行時には、スピードが上がるほど空気抵抗が増加するため、燃費に影響を及ぼす可能性があります。そのため、キャブオーバートラックの運転時には、燃費の良い運転を心がける必要があります。

キャブオーバー運転時の注意点

ハンドルを切るタイミングは遅め

キャブオーバータイプのトラックでは、ボンネットがなく運転席が前輪の真上に配置されているため、乗用車を運転するときとは異なるハンドリングが必要です。

特に注意が必要なのは、ハンドル操作のタイミングです。キャブオーバートラックでは、運転手がハンドルを切るときには、乗用車よりも少し遅めに切らなければなりません。これは、前輪が運転席の真上にあるためです。

また、内輪差（インターアクスルディファレンシャル）のにも注意する必要があります。内輪差は、車両の曲がりやすさを制御するための機構であり、まがる時に外側の車輪が内側の車輪よりも遠くを走るため、ハンドル操作によるまがる際には、内輪差を考慮して適切にハンドルを切らなければなりません。

したがって、キャブオーバートラックを運転する際には、ハンドル操作に注意し、乗用車とは異なるハンドリング特性を理解して適切に運転する必要があります。

代表的なキャブオーバー型のトラック

• いすゞ　エルフ
• 三菱ふそう　キャンター
• 日野　デュトロ　など

まとめ

今回はキャブオーバーの特徴やメリットについて解説しました。
多方面で活躍する車両で需要が高く、売却の際は高額査定が狙えます。購入や売却を検討の際は当サイトで紹介しているおすすめ買取専門業者に相談してみましょう。