トラックのデジタコとは?アナタコとの違いも解説!!

デジタコは、トラックの速度や運行距離、運行時間などを記録するための装置です。


このデジタコを使用することで、自動的にデータの集計やグラフ化が可能になります。また、位置情報も保存することができます。デジタコはトラックドライバーの運行管理に役立つツールです。


この記事ではデジタコについて詳しく解説していきます。

そもそもデジタコとは?

一般的に知られている「デジタコ」は、デジタルタコグラフの略称であり、正式名称は「デジタル式運行記録計」と呼ばれます。

この運行記録計はトラックの操業状況を多様に記録します。 最初の形態であるアナタコやアナログタコグラフは、1960年代に路線トラックや路線バスで広まり始めました。 文字通りのアナログなタコグラフは、現在でも使用されているタコグラフです。

時代と共に、このアナタコは進化し、1998年からデジタルのタコグラフであるデジタコが型式認定の対象となり、国土交通省の一連の規定に適合するものとして認められました。

タコグラフが記録できる運行情報には、「走行速度」「走行距離」「走行時間」などが含まれます。 デジタコはアナタコから進化し、運行記録以外にもGPSやドライブレコーダーなどの機能が搭載されているものもあります。

アナタコとの違い

「アナタコ」とは、アナログ式運行記録計の略称です。


アナタコでは、円形のチャート紙を使用してトラックの「走行速度」「走行距離」「走行時間」などの運行記録を行います。 しかしながら、アナタコのチャート紙に残された記録を運行管理者が読み取るには慣れが必要であり、時間のかかる作業となってしまいます。また、記録情報の改ざんも可能です。

一方、デジタコにはアナタコでは得られない利点があります。デジタコでは、記録の読み取りが容易であり、改ざんができない正確な記録が可能です。また、GPSやドライブレコーダーなどとの接続も可能です。

現在では、様々な機能を備えたデジタコが主流となっています。

タコグラフは装着義務がある

緑ナンバー(事業用)トラックだけでなく、白ナンバー(自家用)トラックにおいても、貨物自動車運送事業法の規定によりタコグラフの装着が義務化されています。

装着義務があるトラック

現在、事業用トラックである緑ナンバーの車両は、車両総重量が7トン以上または最大積載量が4トン以上である場合、タコグラフの装着が義務付けられています。このタコグラフには、デジタコやアナタコのどちらでも使用することができます。

以前の法改正(2017年)までは、車両総重量が8トン以上または最大積載量が5トン以上である場合にのみタコグラフの装着が義務付けられていました。しかし、この法改正により適用車両範囲が拡大されました。

ただし、この法改正では白ナンバーの車両は含まれていなかったため、従来通りの車両総重量が8トン以上または最大積載量が5トン以上の白ナンバー車両には引き続きタコグラフの装着が義務付けられています。

装着義務を怠った場合

タコグラフの装着義務を怠ると、道路運送車両保安基準や道路交通法に違反することになります。これには、運行記録の不備、記録義務の違反、記録の改ざんなどが含まれます。

違反が発覚した場合、反則金が課されるだけでなく、30日間の車両使用停止処分や営業停止などの行政処分を受ける可能性もあります。これらの措置は、違反の重大度や繰り返しの有無に応じて決定されます。

重要なのは、タコグラフの装着義務を遵守し、正確な運行記録を保つことが重要であるということです。

タコグラフ運行記録の保存期間

貨物自動車運送事業輸送安全規則および道路交通法施行規則では、運行記録の保存期間が1年間と定められています。

また、これらの運行記録にはトラックの運転手の労働時間も含まれており、労働基準法に基づき、重要書類の保存義務が3年間とされています。そのため、運行記録の保存期間も3年間をお勧めします。

これにより、適切な記録管理と法令の遵守が行われ、労働基準法や関連法規に準拠した運行管理が実施されることが重要です。

まとめ

今回はトラックのデジタコについて解説しました。
デジタコは、一定の投資が必要ですが、業務の効率化や経費削減、働き方改革などへの投資と考えれば、高額なものではないと思われます。

の投資は、長期的な視点で見れば、生産性向上やコスト削減、合法運行の確保などのメリットをもたらすことができます。

必要であれば、ルールに沿って導入できるといいかもしれません。