ポールトレーラーとは?特徴や用途など詳しく解説!

さまざまな種類のトレーラーが存在しますが、その中でも特に大型で、長尺の荷物を効果的に運ぶのに向いたのがポールトレーラーです。

主に鉄骨やレール、鉄道車両の輸送に適しており、その特性を活かして幅広い用途で活躍しています。

今回はポールトレーラーについて解説していきます。

ポールトレーラーとは?

ポールトレーラーは、長尺の物品を運ぶのに適した大型車両です。

鉄骨、レール、銅材、基礎杭などの輸送に特に適しており、その利点を最大限に活かしています。

鉄道車両や橋桁などの大型アイテムも運搬可能であり、そのため工事現場や事故車両の移動にも頻繁に利用されることがあります。

このトレーラーは、運転席を備えた「トラクター」と、荷物を載せる「トレーラー」が組み合わさった形状をしており、トラクターの構造によって積載量が変わります。

さらに、荷台部分の長さを調整することができるため、40メートルを超えるような長大な荷物でさえも運搬可能です。

ポールトレーラーのサイズ

セミトレーラーを含むポールトレーラーなどの車両の長さについて、警察署からの道路通行許可を取得した場合、一般道では最大25メートル、高速道路では最大21メートルまで許可されています。しかし、許可を得ずに走行できる最大長は以下の通りです。

  • 高速道路:12メートルまで
  • 一般道路:16メートルまで

このため、これらの規定に従って長尺の荷物を運ぶ際には、警察の許可を取得することが必要です。事前の注意が大切です。

通行許可を得るためには、以下の書類が必要となります。

  • 特殊車両通行許可・認定申請書
  • 車両の旋回軌跡図
  • 車両内訳書
  • 車両諸元表・外観図
  • 通行経路を示す表や図
  • 車検証の写し

さらに、場合によっては追加の書類提出が求められることもあるため、事前に確認しておくことが重要です。

ポールトレーラーの構造はどうなっているのか

前述通り、ポールトレーラーはトラクターとトレーラーを連結して運行される車両です。

通常、運転はトラクター部分が担当し、トレーラーだけでの単独運行は不可能です。

ただし、トレーラー部分にも駆動およびブレーキ機能が備わっており、緊急時にはトレーラーを制御することが可能な構造になっています。

このポールトレーラーのトラクターとトレーラーを結ぶ部分は「ステアリングドローバー」と呼ばれ、その連結には「ヒルトンフック」というフック状の部品が使用されています。

ポールトレーラーは、このステアリングドローバーの長さを調整することで、さまざまなサイズの荷物を運ぶことができます。

また、一部のポールトレーラーには、トレーラーの後輪に「ステアリング」という機構が備わっているものもあります。

このステアリングは通常ラジコンで操作される必要があり、運転者とは別にステアリングを担当する者が必要ですが、ステアリング機構が付いているポールトレーラーは小回りが利くため非常に便利です。

ポールトレーラーに必要な免許や運転のコツとは?

ポールトレーラーを運転するためには、特定の免許が必要です。具体的には、「大型免許」と「けん引免許」が求められます。

ポールトレーラーのトレーラー部分は大型特殊自動車に分類されますが、特殊免許は必要ありません。

大型免許を取得するには、以下の条件が必要です。

  • 満21歳以上であること
  • 普通免許などの免許取得から3年以上経過していること
  • 両目0.8以上、固め0.5以上の視力を持っていること
  • 深視力検査の平均が2センチ以内であること

大型免許を取得すると、ポールトレーラーを含む車両総重量が11トン以上、最大積載量が6.5トン以上の車両を運転することができます。

また、けん引免許も必要です。けん引免許の条件は以下の通りです。

  • 満18歳以上であること
  • 大型免許の取得条件と同様の条件

これらの免許を取得することで、ポールトレーラーの運転が可能になります。ただし、免許取得の際には詳細な条件や手続きを確認しておくことが重要です。

ポールトレーラーの運転のコツは?

ポールトレーラーは、その巨大な車体と重量から運転時には多くの注意が必要です。以下にポールトレーラーを運転する際の主な注意点を示します。これらを心に留めて安全運転に努めましょう。

  • ジャックナイフ現象とトレーラースイングの回避: トレーラーとトラクターの連結部分を中心にくの字に折れ曲がる「ジャックナイフ現象」や、トレーラーが左右に揺れる「トレーラースイング」を防ぐため、急なブレーキや急ハンドル操作を避けるよう心がけましょう。
  • 内輪差の理解: ポールトレーラーは内輪差が大きいため、カーブや曲がり角での走行時に注意が必要です。内輪差を理解した上で運転することで、安定した運転が可能です。
  • 死角の確認: ポールトレーラーは死角が広いため、左折や右折時にはミラーだけでなく、目視でも確実な安全確認を行いましょう。
  • カーブでの速度調整: カーブ前には速度を適切に落とし、横転を避けるようにしましょう。適切な速度でカーブを通過することが安全な運転の鍵です。

ポールトレーラーの事故は、運転手だけでなく周囲の人々や車両、建物にも被害を及ぼす可能性があることを理解しましょう。経験が豊富でも油断せず、安全運転を常に心がけることが重要です。

まとめ

ポールトレーラーは、長尺の荷物を効率的に輸送するためのトラックです。他のトレーラーと比べて特に大型の車体を持ち、長尺の荷物の運搬に適しています。主に鉄骨やレール、鉄道車両の輸送に利用され、さまざまなシーンで活躍する車両ということがわかりましたね。

ご覧いただきありがとうございました。