トラックのリフトアクスルとは?役割や注意点を解説

タイヤが浮いた状態で移動する、トラックやトレーラーをご覧になったことはありますか?

これは、「リフトアクスル」と呼ばれる機能によるもので、運転経費を効果的に削減する効果があります。

それでは、今回はトラックのリフトアクスルに関する話題を取り上げたいと思います。

役割やメリット、留意点などについて詳細にご紹介いたします。

トラックのリフトアクスルの役割とは?

高速道路上で、トラックのタイヤが浮いている光景をご覧になったことがある方も多いでしょう。

これはトラックの故障ではなく、リフトアクスルと呼ばれる機能によるものです。

リフトアクスルとは、トラックやトレーラーの軸荷重が軽い際に、エアサスペンションを利用して車軸を持ち上げ、タイヤが路面に接触しないようにする機能です。

トラックの最大積載量によって、タイヤへの負担を減らすために車軸が増えることがあります。

しかしながら、積荷がない場合はタイヤの接地圧が小さくなり、運転が難しくなることがあります。

そこでリフトアクスルは、このような状況で自動的に車軸を持ち上げるために圧縮エアーを用いることができるのです。

4軸のトラックの場合、1つの軸を浮かせて3軸で運行することで、効率的な走行の実現が可能となります。

トラックのリフトアクスルのメリット

トラックにおけるリフトアクスルには、たくさんのメリットがあるのでご紹介します!

高速代を節約できる

高速道路の通行料金は車軸の数によって異なり、4つ以上の車軸を持つトラックは「特大車」として分類され、それに伴って通行料金も高くなります。

しかしながら、荷物を積んでいない状態でリフトアクスル機能を活用し、車軸を持ち上げて3つ以下に調整すれば、「特大車」の範疇から外れ、「大型車」と呼ばれる区分の通行料金で道路を利用することができるのです。

タイヤとブレーキの摩擦が軽減する

路面に接するタイヤの数が減るので、その分タイヤやブレーキの摩擦量軽減にも繋がります。

燃費が向上する

路面に接するタイヤの数が減るので、その分タイヤの転がり抵抗が減少し、燃費の向上につながります。

トラックのリフトアクスルの注意点

トラックのリフトアクスルには多くのメリットがありますが、適切な使い方も非常に重要です。

注意点を理解しておかないと、違反行為に該当したり、トラックの寿命を短縮させてしまう可能性があります。

最も重要なのは、「荷物を積んだ状態で使用しないこと」です。

もし定められた積載量を超えてリフトアクスル機能を利用すると、道路交通法違反と見なされ、罰金が課せられることになります。

また、最大積載量を超えて荷物を積んだ状態でリフトアクスルを使用すると、タイヤやシャーシに過度の負荷がかかり、トラックの寿命を縮めてしまう可能性があります。

これはトラックの故障を引き起こす可能性があり、最悪の場合は転倒して事故を引き起こす恐れもあります。

リフトアクスルは必ず、トラックに積荷がない状態でのみ使用するようにしましょう。

まとめ

トラックやトレーラーの軸荷重が軽い時、エアサスペンションを利用して車軸を浮かせ、タイヤが地面に接触しないようにするリフトアクスル。

正しい使い方によって、さまざまなメリットが受けられます。

しかしながら、使用方法を誤ると、道路交通法違反となる可能性や事故を引き起こす可能性があります。

リフトアクスルは、荷物を積んでいない状態でのみ使用するようにしましょう。