レンジャーとフォワードを比較!違いをしっかり解説!

中型トラックは、4トンクラスの積載能力を誇りつつ、小型トラックのような優れた小回りを持っています。そのため、短〜中距離の輸送において非常に人気があります。

今回は中型トラックの中でも人気の高い、日野「レンジャー」といすゞ「フォワード」を性能や乗り心地などで、比較してみたので解説していきます。

日野「レンジャー」のスペック

国内外で高い評価を受ける日野自動車は、トヨタの連結子会社であり、主に商用車(トラック・バス)の製造販売を行っています。日野の魅力は、高馬力でありながら低振動かつ耐久性が高いことにあり、特に中・長距離ドライバーから安定した走行性能が高く評価されています。

その中でも、日野の中型トラック「レンジャー」はトップクラスのシェアを誇るモデルです。このトラックは、一般のユーザーだけでなく、消防車などの特殊車両のシャーシとしても採用されています。

日野「レンジャー」の代表モデルとして、「レンジャー バン カーゴ(標準キャブ)」をご紹介します。

<車両寸法>

  • 全長: 8,665mm
  • 全幅: 2,230mm
  • 全高: 2,405mm

<荷台寸法>

  • 長さ: 6,705mm
  • 幅: 2,130mm
  • 高さ: 395mm

<最大積載量>

  • 4.3t

<車両総重量>

  • 7.96t

いすゞ「フォワード」のスペック

いすゞ自動車」は、トラック・バスを中心とした車両の製造販売を主力とし、船舶・産業用エンジンの製造販売も行っており、国内シェア率No.1を誇るメーカーです。このメーカーの特徴は、高品質な大型ディーゼルエンジンにあります。

「フォワード」という車種は、抜群の低燃費とクリーンディーゼル性能を誇り、経済的で環境にもやさしい一台として人気です。さらに、多彩なボディタイプを提供し、さまざまな輸送ニーズに対応可能です。必要な装備だけを厳選したオリジナルの完成車「Fカーゴ」も利用できます。

代表的ないすゞ「フォワード」モデルとして、「フォワード 平ボディ(ショートキャブ)」のサイズをご紹介します。

<車両寸法>

  • 全長: 8,195mm
  • 全幅: 2,470mm
  • 全高: 2,550mm

<荷台寸法>

  • 長さ: 6,085mm
  • 幅: 2,365mm
  • 高さ: 390mm

<最大積載量>

  • 4.1t

<車両総重量>

  • 7.86t

レンジャーとフォワードの走行性能を比較

ここからは日野「レンジャー」といすゞ「フォワード」の走行性能を比較していきます。

日野「レンジャー」の動力性能

日野「レンジャー」の特徴的なエンジンである「A05Cエンジン」は、ダウンサイジングされたクリーンディーゼルエンジンで、軽量な設計ながら馬力はそのままに保たれています。

このエンジンには5つの異なるタイプが用意されており、さまざまな走行シーンや用途に適したエンジンを選択することができます。

いすゞ「フォワード」の動力性能

いすゞ「フォワード」のエンジンには「D-CORE」というエンジンが採用されており、排気量あたりのトルクを可能な限り高めるために高過給化を追求しています。この高過給エンジンは、出力トルクを最大化し、力強い走行性能を提供するために設計されています。

さらに、「フォワード」はシフトレバーのアップダウン操作のみで変速が操作できる「スムーサーFx」を備えており、自動変速モードによる快適な操作性を実現しています。これにより、ドライバーはシームレスなトランスミッション操作を行い、スムーズで効率的な走行が可能となります。

日野「レンジャー」の燃費

日野「レンジャー」のトランスミッションには多彩なラインアップがあり、さまざまな走行シーンに対応しています。具体的には、6速マニュアルトランスミッション(6MT)、7速マニュアルトランスミッション(7MT)、6速オートマチックトランスミッション(6AT)、四輪駆動車用の6速マニュアルトランスミッションなどが選択できます。これにより、ユーザーは自分の用途に合わせて最適なトランスミッションを選び、走行性能を最大限に引き出すことができます。

さらに、6・7段目をオーバードライブとしてワイドレンジ化しているため、高速道路などでの経済的な巡航が可能です。また、全車種にバーキングブレーキの操作なしで素早く作動するアイドリングストップ機能が搭載されており、省燃費を実現しています。これにより、燃料消費を最小限に抑えながら効率的な走行が可能です。

いすゞ「フォワード」の燃費

いすゞ「フォワード」は、ロックアップ制御などの技術により、動力を高効率で伝達し、力強い走行性能と優れた燃費性能を実現しています。この高効率のトランスミッション制御により、エンジンからの出力が最適に車輪に伝わり、効率的な動力伝達が実現されます。その結果、力強い走りと燃料効率の向上が実現されています。

また、いすゞ「フォワード」には「ECONOモード(省燃費自動変速モード)」も採用されており、コンピュータが運転状況に応じて最適な変速を自動制御します。この機能により、ドライバーは省燃費運転を容易に実現でき、燃費の向上に繋がります。

日野「レンジャー」の排気量

5123cc(レンジャー バン カーゴ 標準キャブ/FC2ALBA-DBABA)

いすゞ「フォワード」の排気量

5193cc(フォワード 平ボディ ショートキャブ/2RG-FRR90S2)

レンジャー、フォワードの乗り心地や安全性も比較

中型トラックを選ぶ上で重要な「乗り心地」「走行の安全性」も比較しました。

日野「レンジャー」の乗り心地・安全性

日野「レンジャー」は、車内デザインに工夫が凝らされており、快適性と安全性が向上しています。例えば、ギヤセレクターはインパネに配置され、コンソール部分の障害物が最小限に抑えられ、車内の移動がスムーズに行える広々とした空間が提供されています。また、長距離ドライバーにとって嬉しいベッドスペースも完備されており、休憩時に足を伸ばしてリラックスすることができます。

さらに、レンジャーは高度な安全技術を備えています。ミリ波レーダーと画像センサーによるWチェックは、車と周囲の状況を正確に認識し、衝突事故のリスクを最小限に抑えます。また、PCS(歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ)により、停止車両や歩行者を検知し、衝突を回避する支援が提供されます。これらの安全機能は、ドライバーと他の道路利用者の安全を守るために効果的です。

いすゞ「フォワード」の乗り心地・安全性

いすゞ「フォワード」は、運転以外の時間も効率的に活用できるよう、充実の収納装備や操作装備が備わっています。伝票整理や車内業務、休憩など、多彩な活動に対応するための設計が施されています。また、コックピットやスイッチ・レバーの操作性も、ドライバーの使いやすさを重視しています。

安全性にも配慮がされており、ミリ波レーダーとカメラが常に車両前方を監視し、先行車との車間距離に応じて警報やブレーキ制御を行うプリクラッシュブレーキが搭載されています。さらに、走行車線をカメラが監視し、時速60km以上で車両が車線から逸脱すると、警告音と警告表示によってドライバーに知らせる仕組みも備えられています。これらの安全機能により、運転中の安心感が高まり、事故リスクが低減します。

まとめ

4トンクラスの積載能力を持ちながらも、小回りが利く中型トラックは、特に短〜中距離の輸送において非常に人気があります。

その中型トラックの中でも、日野の「レンジャー」といすゞの「フォワード」は特に注目されています。

どちらのトラックも安全性や燃費性能が優れており、多様な車種が用意されているため、あなたのニーズにぴったり合った一台を見つけることができるでしょう。車両選びの際に、安心感と効率性を重視したい方におすすめです。