冷蔵冷凍車の霜取りとは?霜が付く原因などを解説!

冷蔵冷凍車は、食品などの鮮度を保ちながら安全に運送するために不可欠なトラックです。しかし、冷蔵冷凍車の荷台に霜が付着してしまうと、冷気の循環が妨げられ、冷却効果が低下し、故障の原因となることがあります。そのため、冷蔵冷凍車の霜取りは非常に重要です。

今回は、冷蔵冷凍車の霜取りについて、霜取りが表示された場合の対処法や手動での方法に加えて、霜が付着しやすくなる原因についても解説します。

冷蔵冷凍車のDEF(霜取り)とは?作動したらどうなる?

冷蔵冷凍車では、霜が発生する主な原因として、冷却に必要な気化熱が十分に冷却されなかった場合や、頻繁なドアの開閉によって冷気が液化して荷台や積荷に凍結する場合が挙げられます。

霜が形成されると、冷却器や通風孔が塞がれ、冷気の循環が阻害され、冷却効率が低下します。また、電力消費が増加したり、庫内の荷物に悪影響を及ぼす可能性があります。

これらの問題を防ぐために、冷蔵冷凍車には自動霜取り機能が備わっています。冷蔵冷凍車が霜取りが必要と判断すると、運転席のパネルにあるDEFランプが点灯し、自動的に霜取りプロセスが開始されます。

霜取りは通常、5〜30分程度で完了し、この間に庫内の表示温度が上昇することがありますが、冷蔵冷凍機自体の温度は上昇しないため、安心してください。

霜取りを手動で行わなければいけない場合もある

冷蔵冷凍車の霜取りは通常自動的に行われますが、機械の不調や古い冷蔵冷凍車の場合、霜取りを手動で行う必要があることがあります。

また、自動霜取りが実施されたにもかかわらず、庫内の冷却が適切に行われていない場合、手動で霜取りを行うことがおすすめされます。

手動霜取りの方法として、まずは手動でDEF(霜取り)スイッチを操作して、自動霜取りプロセスをトライしてみてください。

それでも霜が不十分な場合、霜を手で取り除く必要があります。

霜は非常に堅く、庫内に固着していることがあるため、注意深く作業し、怪我をしないように気をつけてください。

冷蔵冷凍車に霜取りが必要な原因や冷えにくい原因

冷蔵冷凍車では、ドアの開閉などにより温度差が生じるため、霜が発生しやすいという現象が発生します。

さらに、以下の要因も霜取りが必要になる可能性がある原因です。

予冷ができていない


冷蔵冷凍車は、積荷の温度を下げるための装置であり、積荷の予冷が不十分な場合には、温度差が発生して霜が発生することがあります。積荷の事前冷却や適切な温度設定が行われていないと、冷蔵冷凍車の冷却装置が積荷との温度差を調整しようとするため、霜が発生しやすくなります。

通風孔が塞がれている


冷蔵冷凍車は、庫内で冷気が適切に循環することによって荷物を冷却します。そのため、荷物を過度に積み込んだり、通風孔を塞いだりすることは、冷気の循環を妨げ、庫内の十分な冷却を阻害し、霜の発生原因となります。

冷蔵冷凍車の経年劣化


冷蔵冷凍車の霜発生や冷却効果の低下には、冷蔵冷凍車自体の故障が原因となる場合もあります。具体的な故障要因としては、以下の点が挙げられます:

  • ドアパッキンの劣化や破損: ドアパッキンが密封できなくなると、外部の温度や湿度が庫内に影響を与え、霜の発生を促進することがあります。
  • 冷却ガス不足: 冷蔵冷凍車の冷却機能に必要な冷却ガスが不足している場合、冷却能力が低下し、庫内の温度が上昇して霜が発生します。
  • 故障部品: 冷蔵冷凍車内の機械部品やセンサーの故障が冷却効果に悪影響を及ぼすことがあります。

冷蔵冷凍車が冷えにくいと感じたり、霜が発生するなどの異常を感じた場合、早急に修理を行うことが重要です。故障した状態で運用を続けると、積荷の品質に影響を及ぼす可能性が高まります。したがって、異常を感じたら専門家による点検と修理を依頼することをお勧めします。

冷蔵冷凍車でエラー表示や霜取りが頻繁に必要になった場合は?

冷蔵冷凍車は霜が発生しやすい装置ですが、霜取りの頻度が異常に高い場合やエラーが表示される場合は、冷蔵冷凍車に何らかの不具合がある可能性が高いです。

エラーコードが表示されている場合は、取扱説明書などを参照してエラーコードに対処する方法を試みることができます。ただし、原因によっては自分で対処できないこともあります。

その場合は、無理せずに専門業者に修理を依頼することが賢明です。冷蔵冷凍車の正常な運用は食品や荷物の品質に関わるため、安全性と品質を確保するためにも適切な修理と保守が必要です。

まとめ

冷蔵冷凍車は、生鮮食品などの鮮度を保ちながら運送するための重要な車両です。

しかし、霜が発生すると、冷却機能の低下や電気代の増加、荷物の損傷など、さまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。

この問題を防ぐために、冷蔵冷凍車には自動霜取り機能が備わっており、冷蔵冷凍車が霜取りが必要と判断すると、運転席のパネルにあるDEFランプが点灯し、自動的に霜取りが開始されます。

ただし、自動霜取り機能での霜取りが不十分と感じた場合、手動で霜を取り除く必要があるため、注意が必要です。

霜がつきやすい原因として、荷物が十分に冷えていない、頻繁なドアの開閉、通風孔の遮断、積荷の量が少なすぎて過冷却状態になっているなどが考えられます。

霜の問題を解決するためには、荷物の取り扱い方法や冷蔵冷凍車の運用方法を見直すことも大切です。適切な管理と注意により、霜による問題を最小限に抑えることができます。