トラックのPTOとは?PTOの種類などを解説!

トラックのPTO(Power Take-Off)は、エンジンの出力を走行以外の用途に供給する機能です。一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、ダンプカーやミキサー車などの作業車両にとっては不可欠な要素です。
今回はPTOについて解説していきます。
トラックのPTOとは
トラックのPTOは、「Power Take Off(パワーテイクオフ)」の略称です。トラックは走行だけでなく、ダンプカーの荷台の傾斜やミキサー車のドラムの回転など、さまざまな機能を利用します。こうした作業においてPTOが活躍します。
PTOはトラックのエンジンから動力を取り出すための装置で、エンジンは通常、走行用の動力源として使用されます。しかし、ミキサー車のように大きな力が必要な作業時には、追加の動力が必要です。PTO装置は、こうした作業時にエンジンから動力を取り出し、必要なパワーを供給する仕組みです。
PTOの仕組み
PTOはエンジンのトランスミッションなどに取り付けられており、エンジンの回転力を油圧に変換することで、さまざまな動力を生み出す装置です。
油圧の特長は、少ない力でも大きな動作を可能にすることです。そのため、トラクターやゴミ収集車など、トラックのさまざまな作業や動作において重要な役割を果たしています。
PTOには3種類ある
PTOには3つの種類があり、搭載されるトラックもそれぞれ異なります。
それぞれ解説していきます。
フライホイールPTO
フライホイールPTOはエンジンに直接取り付けられており、停車時でも走行時でもPTOが作動するタイプの装置です。
主に、ミキサー車のように走行中に大きな装置を作動させながらドラムを回転させる車両に使用されています。
このタイプのPTOは、車両のエンジンの回転力を効果的に利用して、特定の作業を実行するのに役立ちます。
フライホイールPTO搭載車輌
- ミキサー車など

トランスミッションサイドPTO
トランスミッションサイドPTOは、トランスミッションの横に取り付けられており、通常は停車時にのみPTOが作動するタイプの装置です。
このタイプのPTOは最も一般的で一般的に使用されており、特定の作業を停車中に行うために適しています。
停車時にエンジンの動力を取り出し、必要な装置を駆動することができます。
トランスミッションサイドPTO搭載車輌
- 移動式クレーン車
- 高所作業車
- ダンプカー

フルパワーPTO(中挟みPTO)
フルパワーPTOはエンジンとトランスミッションの間に取り付けられており、別名を中挟みPTOとも呼ばれます。
この名前の通り、フルパワーPTOは非常に大きな動力を生成する機能を備えており、特に停車時にはエンジンの動力を100%取り出すことが可能です。
この特性は、重い作業や大きな装置を駆動する必要がある場合に非常に有用です。フルパワーPTOはエンジンの出力を最大限に活用できるため、トラックに高いパワーが求められる用途で使用されます。
フルパワーPTO(中挟みPTO)搭載車輌
- 超高圧ポンプ車(消防ポンプ車)
- バキュームカー

まとめ
今回はトラックのPTOについて解説しました。
トラックのPTO(Power Take Off)は、「Power Take Off(パワーテイクオフ)」の略称です。
PTO装置は、大きな動力が必要な作業時にトラックのエンジンから動力を取り出し、それを利用して必要な作業や動作を実行するための動力源として機能します。この仕組みにより、トラックは走行だけでなく、さまざまな作業に適した多目的な車両として活用されます。