総輪エアサスとは?特徴や構造を詳しく解説!

「総輪エアサス」とは、トラックにおいて前輪と後輪の両方にエアサスペンションが装備されているタイプです。
通常、トラックのエアサスは後輪にのみ装着されることが一般的ですが、総輪エアサスでは前後輪の両方にエアサスペンションが備わっています。
この記事では総輪エアサスのメリットについて解説していきます。
そもそも総輪エアサスとは?
総輪エアサスとは、前輪と後輪の両方にエアサスペンションが搭載されているトラックのことを指します。
エアサスはエアサスペンションの略であり、車体への衝撃を緩和するシステムです。エアサスペンションはシリンダー内に空気を封入し、その空気の量を調整することで車高の調整や振動の制御が可能となります。
従来のトラックでは主に後輪にエアサスペンションが採用されていましたが、最近では前輪と後輪の両方にエアサスペンションを備えた総輪エアサスのトラックも増えてきています。
このような総輪エアサスの導入により、乗り心地の向上や荷物の保護など、さまざまなメリットが期待されます。
総輪エアサスのメリットとは

総輪エアサスのメリットの一つは、振動の抑制です。
総輪エアサスは、後輪のみにエアサスが装備されている車両と比較して、荷台への振動を約20%軽減することができます。 そのため、高級な生鮮食品や精密機械など、振動に敏感な貨物の輸送に特に適しています。 振動の軽減により、輸送中の貨物の安定性が向上し、品質や機械の故障などのリスクを低減することができます。
トラックは荷物を積んで長距離を走るため、荷物とドライバーの両方に大きな負担がかかります。 エアサスの導入により、荷物への衝撃を緩和するだけでなく、柔らかい乗り心地を提供することでドライバーの疲労を軽減することができます。
荷物の輸送中は、路面の凹凸や段差などで荷物に衝撃が加わりますが、エアサスペンションはその衝撃を吸収し、荷物への影響を軽減します。
また、エアサスペンションは車高の調節も可能です。荷物の積み下ろしや乗り降りの際に、車高を下げてアクセスしやすくしたり、荷物の積載時に車高を上げて地上とのクリアランスを確保したりすることができます。
このように、エアサスの導入により、荷物の保護とドライバーの快適性を両立させることができます。荷物の取り扱いや運転中の疲労を軽減し、より効率的かつ安全なトラック運行が可能となります。
総輪エアサスのデメリットとは
エアサスをトラックに導入する際のデメリットの一つは、高いコストです。
エアサスは高性能なシステムであり、専門的な部品を使用するため、部品の購入費、導入費、修理費などが通常のサスペンションよりも高額になることがあります。 さらに、エアサスは通常の金属のサスペンションに比べて部品数が多い場合があります。そのため、メンテナンスや修理の際には、より多くの部品を確認・調整する必要があり、手間と労力がかかることもデメリットとなります。
ただし、エアサスのコストはその性能や快適性に見合ったものであり、荷物の保護やドライバーの疲労軽減などのメリットが得られることも考慮する必要があります。コスト面だけでなく、トラックの運行状況や使用目的に合わせて総合的な判断を行うことが重要です。
まとめ
今回は総輪エアサスの特徴やメリット・デメリットについて解説しました。
総輪エアサスの導入を検討する際には、メリットとデメリットを総合的に評価し、自社の運行状況やニーズに合わせた判断を行うことが重要です。