ミキサー車とは?特徴や構造を詳しく解説!

「ミキサー車」とは、荷台を回転させながら走行するという特徴を持つトラックの一種です。

ミキサー車は、主に生コンクリートの運搬に使用され、その役割は非常に重要です。 今回は、ミキサー車の特徴や役割だけでなく、構造や内部の仕組みについても解説します。

そもそもミキサー車とは?

ミキサー車は、荷台に大型のドラムを装備したトラックです。

特徴的な点は、円筒形のドラムをくるくると回転させながら走行することです。

このドラムの中には生コンクリートが充填されており、ドラムの回転と同時に攪拌しながら運搬することで、生コンクリートの品質が損なわれずに保たれます。

ミキサー車の活躍する場面は、主に生コンクリートの製造工場から工事現場までの運搬プロセスです。生コンクリートは数時間で硬化してしまうため、工場から工事現場への輸送では、スムーズかつ迅速な作業や輸送が求められます。そのような条件下で、ミキサー車が重要な役割を果たしています。

ミキサー車はどんな構造なの?

ミキサー車は、一般的に「ドラム」「ホッパー」「スクープ」「シュート」「水タンク」「レバー」という部分から成り立っています。

ドラム

荷台部分には円筒型の容器があり、ここに生コンクリートを詰め込みます。

この容器は走行中もゆっくりと回転し続けることで、生コンクリートのセメントや砂、砂利などの骨材と水が分離しないように攪拌し、品質を維持します。

ホッパー

生コンクリートをドラムに投入する際に使用されるのが投入口。

この投入口は、ミキサー車の後端上部に位置し、輸送中は生コンクリートの品質が損なわれないようにカバーで覆われます。

スクープ

ホッパーの直下に位置し、ドラムから投入された生コンクリートを受け取るのがスクープです。

フローガイドとも呼ばれます。

シュート

スクープの下部にはシュートがあります。

スクープから流れ出た生コンクリートは、シュートと呼ばれる樋(とい)を経由して、決められた位置に流し込むことができます。

水タンク

ドラムの前方には、主に200リットル程度の容量を持つ水タンクがあります。

この水タンクは、生コンクリートを積み降ろした後に、ドラム内部やホッパー、シュートなどを洗浄するための水を貯蔵するために使用されます。

レバー

ドラムの回転方向や速度を調整するためには、運転席や車両後部にあるレバーを使用します。

一部のミキサー車では、レバーではなくリモコンタイプの操作装置が使用される場合もあります。

ミキサー車の内部はどうなっているのか

ミキサー車の主要な要素であるドラムの内部構造についてご紹介いたします。
生コンクリートは、セメントや砂、骨材、水などから成り立ち、それぞれの成分の比重が異なるため、分離しやすい傾向があります。

ここで、ミキサー車のドラムが重要な役割を果たします。 ドラムの内部には、らせん状のブレード(ミキシングフレーム)が配置されており、ドラムが回転することで中の生コンクリートを均一に練り混ぜ、攪拌します。

ブレードは、攪拌用と排出用の2種類が組み込まれており、二重らせん構造をしています。 攪拌用のブレードは生コンクリートを均一に混合する役割を果たし、排出用のブレードはドラムの回転を反転させることで、効率的に生コンクリートを排出します。

このような仕組みによって、生コンクリートを分離させずに目的地まで運ぶことができるのです。

まとめ

今回はミキサー車の特徴や構造について解説しました。
ミキサー車は、荷台に大型のドラムを備えたトラックであり、主に生コンクリートの輸送に使用され、様々な部品で構成されています。

ミキサー車の荷台部分にある円筒型の容器である「ドラム」は重要な役割を担っており、走行中もゆっくりと回転し続けることで生コンクリートのセメントや骨材、水が分離しないように攪拌し、品質を保つ役割を果たします。

ミキサー車は、生コンクリートを高品質な状態で輸送するために欠かせないトラックです。